神奈川県は、経済的に活況を呈する地域として知られ、横浜や川崎などの都市部を中心に、多種多様なビジネスが盛んに展開されています。県内には歴史的な商業地域や技術革新を推進する研究所、さらには先進的なスタートアップ企業まで、幅広いビジネスの舞台が広がっております。
しかし、新たに事業を立ち上げる際の資金調達は、多くの方々にとって大きな壁となることも。神奈川県内でビジネスを始める皆様のために、創業時の融資を受けるための方法を、分かりやすくご紹介したいと考えております。初めての方でも、安心して読み進めていただけるよう説明させていただきますので、ぜひ最後までご覧ください。
創業者でも融資が受けられる3つの方法とは?
創業者はまだ事業の実績が無いため、一般の事業者向け融資とは異なったサービスを利用する必要があります。
そこで、創業者でも受けられる3つの方法についてまずご紹介させて頂きます。
それが、
①日本政策金融公庫の創業融資
②民間の金融機関と保証協会が連携しての創業融資
③民間の金融機関だけで貸し出す創業融資
の3つです。
①から③になるほどに、融資を受けるための難しさが増してきます。
それでは、それぞれの方法について解説していきます。
①日本政策金融公庫から受ける創業融資
皆様、創業の際の資金調達は、多くの起業家にとって難しい課題の一つかと思います。特に事業実績がない初めての起業家の方々にとっては、どこから資金を調達すれば良いのか、どんな条件で融資を受けられるのかといった疑問や不安が浮かぶことでしょう。
そこで、まず最初に日本政策金融公庫の「新創業融資制度」についてご紹介させていただきます。
日本政策金融公庫の新創業融資制度とは?
日本政策金融公庫は、国が支援する金融機関として、中小企業や個人事業主をはじめとする経済の中核を担う事業者への融資を行っています。その中でも「新創業融資制度」は、新たに事業を始める方または事業開始後税務申告を2期終えていない方を対象とした融資制度となっております。
この融資の大きな特長は、通常の金融機関の融資とは異なり、事業実績や担保がなくても、ビジネスプランや将来の展望を評価基準として、融資の可否が判断される点です。このため、初めての起業家でも、しっかりとした計画と情熱があれば、融資を受けるチャンスが広がっています。
まとめると、日本政策金融公庫の創業融資は、これからのビジネスを創り上げる皆様の強い味方となるでしょう。もし、創業に向けての融資をお考えの方がいれば、ぜひ一度、日本政策金融公庫の窓口や公式サイトをご参照いただき、詳しい情報をご確認ください。
これから事業を起こす方にとって、最も融資が獲得しやすい方法です。
当事務所でサポートさせて頂く場合、まず、日本政策金融公庫を最初にお申込み頂くことをおススメしています。
商品の詳しい内容については以下をご覧ください。
↓
日本政策金融公庫
新創業融資制度
https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/04_shinsogyo_m.html
②民間の金融機関と保証協会が連携しての創業融資
日本政策金融公庫の創業融資に続き、初めての創業者でも安心して利用できる、この融資のメリットや特徴について詳しく解説させていただきます。
どのような融資方法なのか?
一般的に、民間の金融機関での融資を受ける際には、事業の実績や担保が求められることが多いです。しかし、初めての創業者の方は、これらを十分に提供することが難しい場合がほとんど。そこで登場するのが、保証協会という組織です。
保証協会は、創業者が融資を受ける際のリスクを一部補完する役割を果たします。つまり、金融機関は保証協会の保証を元に、創業者への融資をより安心して行うことができるのです。
メリットやデメリットは?
低い金利での融資
保証協会のバックアップがあるため、金融機関もリスクを低減でき、比較的低い金利での融資が期待できます。
担保や保証人の要件緩和
保証協会の保証があることで、担保や保証人の要件が緩和される場合が多いです。
審査のスムーズさ
金融機関と保証協会が連携しているため、一連の手続きや審査がスムーズに進むことが多いです。
保証料が発生する
民間の金融機関が社長様に貸した融資額について、保証協会が金融機関に対して保証します。そのため、金融機関に支払う金利と、保証協会に支払う保証料が発生します。
社長個人が借入に対して個人保証を求められることが一般的です。
日本政策金融公庫よりも難易度は高い
民間の金融機関は貸し倒れのリスクが軽減できるため、このあと紹介する金融機関独自の融資よりも借りやすくなっています。ただし、日本政策金融公庫よりも難易度は高くなっています。民間の金融機関により難易度は様々です。
信用金庫や信用組合など、規模の小さな金融機関の方が、創業融資を積極的に扱う傾向があるためおすすめです。
また、日本政策金融公庫から融資が受けられた場合、それが実績と捉えられ、民間の金融機関から借りやすくなる場合もあります。
もし日本政策金融公庫から融資を受けられたら、民間の金融期間から保証協会付きの融資獲得も同時に検討されることをおすすめします。
借入額が多い場合は、協調融資という、日本政策金融公庫と民間の金融機関が協力し合って融資を出してくれる場合もあります。
このように、民間の金融機関と保証協会が連携した融資は、創業者の強力なサポートとなるでしょう。創業を考えている皆様、またはこれから資金調達をお考えの方々へ、この方法をぜひ検討していただければと思います。
③民間の金融機関だけで貸し出す創業融資
民間金融機関による創業融資の魅力とそのポイント
創業融資におけるもう一つの選択肢、「民間の金融機関だけで貸し出す創業融資」についてご説明いたします。この方法は、既存のビジネスモデルや独自性が魅力として伝えられる場合など、一定の条件下で非常に役立つ方法となります。
民間の金融機関だけでの創業融資とは?
これは、文字通り民間の銀行や信用金庫などの金融機関が、独自の審査基準で創業者や起業家に融資を行う方法を指します。保証協会などの第三者機関を介さず、直接金融機関との契約による融資となります。
メリットやデメリットは?
柔軟な審査
金融機関によっては、独自のビジネスモデルや創業者の経験、ビジョンを重視して柔軟に審査を行うことがあります。
迅速な対応
保証協会などの第三者機関を介さないため、手続きがシンプルで迅速に対応してもらえることが期待できます。
個別の相談がしやすい
直接金融機関との契約となるため、個別のニーズや条件に関する相談がしやすいという特長があります。
個人保証
社長様の個人保証無く、融資が受けられる場合があります。
コスト削減
保証協会を利用せずに、民間の金融機関が融資をしてくれる方法ですので、
保証料も無く、その分のコストを削減することができます。
利用する際のポイントは?
しっかりとしたビジネスプラン
事業の展望、市場分析、収益予測など、具体的かつ現実的なビジネスプランを持って交渉することが必須です。
信用情報の管理
個人の信用情報が良好であることが、融資の審査において非常に重要です。過去の取引履歴や金融機関との関係を良好に保つことを心がけましょう。
金融機関の積極性
〇〇銀行と呼ばれる地銀ではなく、〇〇信用金庫、〇〇信用組合、といった信用金庫・信用組合などの規模の小さい金融機関の方が融資に積極的な傾向があります。
まとめとして、民間の金融機関だけでの創業融資は、特定の条件やビジネスモデルにおいて、大きなアドバンテージを持っている方法です。しかし、この方法がもっとも難易度が高くなります。
創業の際の資金調達に関しては、様々な選択肢を熟慮し、最も自身のビジネスに合った方法を選ぶことが重要です。
①日本政策金融公庫や、②保証協会付きの民間銀行からの融資を、創業者様にはおすすめしております。
創業融資を獲得するためのポイント
いずれの創業融資にチャレンジするにしても、共通するポイントがありますのでご紹介させて頂きます。
まず1つ目は、「自己資金があった方が融資が受けやすい」ということです。
自己資金というのは、事業を創業するにあたって準備してきた、ご自身の貯金だとご理解ください。
自己資金の銀行口座について、履歴を遡って提出することが求められます。
自己資金を多く見せる「見せ金」は認められていません。
融資申請の直前に大きな入金などがあると、その理由を聞かれたり、指摘されますのでご注意ください。
ご親族から贈与を受けた場合など、正当な理由がある場合は認められることもあります。
しかし、こつこつと貯めた形跡がわかる自己資金の方が、金融機関は安心しますので、なるべく早目から、少しずつ自己資金を為ておきましょう。
2つ目は、「創業する事業の経験・ノウハウがあることを説明できると融資が受けやすい」ということです。
例えば、日本政策金融公庫だと、形式上、これから始める事業の経験が6年以上あった方が好ましいと言われます。
実際には、もう少し経験が少なくても、事業を運営するノウハウがあることを説明することができれば借りることができますので、ご安心ください。
もし、経験が全く無い場合は、経験のある方がメンバーにいることや、フランチャイズ等でノウハウを手に入れることができることを説明すれば、融資が受けられる場合もあります。
3つ目は、「口頭での説明だけにせず、書面でもわかりやすく伝える」ということです。
窓口をした方だけで、審査が完結することは稀です。
最終承認する上長がいたり、複数人が審査に関わることが一般的です。
その時、審査に関係する全ての方に、あなたの情報が正しく伝わるよう、書面にまとめて提出するようにしましょう。
よく、金融機関所定の資料のみ提出し、あとは口頭で補足する方がいらっしゃいます。
所定の資料に記載できる内容は分量、項目ともに限られていますので、別途、審査にプラスになる内容を書面にまとめて提出することをおすすめしています。
まとめ
神奈川県で創業融資を受ける場合に、おすすめしたい3つの方法をご紹介させて頂きました。
まずは、最も難易度が低く、無担保無保証で申込める日本政策金融公庫の融資がおすすめです。
そして、もっと融資が欲しい方は、日本政策金融公庫から融資を受けたあと、民間金融機関の保証協会付き融資を受けることをおススメしています。
当事務所では、融資の申請に関するご相談はもちろん、実際に申請する際のサポートも実施しています。
融資は一度落ちてしまうと、一定の期間を空けてしか再申請ができない、まさに一発勝負です。
少しでもご不安な方は、一度当事務所の無料相談をご利用ください。